今年の春に開かれた電王戦。佐藤天彦名人と将棋ソフト「ponanza」の2番勝負が行われ、結果はponanzaの2連勝。
将棋の内容もponanzaの快勝といった内容で、将棋ソフトの強さを世間に知らしめる結果となりました。
このponanzaを開発した山本氏は、将棋ウォーズを開発・提供しているHEROS株式会社に在籍しています。
その為、将棋ウォーズの随所にponanzaの思考エンジンが使われています。
bot
「bot」とは、人に代わり作業を行うコンピュータプログラムの総称を意味しますが、将棋ソフトのbotは、自動対局を行ってくれるコンピュータの対戦相手を差します。
将棋ウォーズでは段級ごとに、ponanza、Apery(エイプリー)、tsutsukana(ツツカナ)の3種類の思考エンジンを搭載したbotが存在し、ponanzaの思考エンジンを搭載したbotが最も強く設定されています。
ponanzaの棋力
ponanzaの思考エンジンは日々進化を続けていますが、将棋ウォーズで採用されているponanzaの思考エンジンの棋力は「2016Pona(将棋ウォーズ内で九段の棋力を持つbotの名前)に近い」と公式ホームページに記載されています。
その為、電王戦で採用されたponanzaとこれから記載するponanzaとは異なるものとなります。
将棋ウォーズ内のponanzaの思考エンジンは将棋ウォーズ用にカスタマイズされています。
将棋ウォーズとponanzaの思考エンジン
この将棋ウォーズ用にカスタマイズされたponanzaの思考エンジンは、主に下記3つの機能に使われています。
棋神召喚
将棋ウォーズでは棋神召喚機能(お助け機能)を搭載しており、この機能を利用することで、指定回数分コンピュータが自動で指してくれます。
この機能にponanzaの思考エンジンが使われています。
対局中の評価値
他プレーヤーの対局を観戦すると、画面内にどちらが優勢かを数値で表した「評価値」が表示されます。
この評価値の算出にponanzaの思考エンジンが使われています。
棋神解析
将棋ウォーズで搭載されている「棋神解析機能」を利用することで、過去の棋譜を解析することが出来ます。
この解析にponanzaの思考エンジンが使われています。
まとめ
- 将棋ウォーズ内にはponanzaの思考エンジンが搭載されたbotがある。(2016Pona)
- 将棋ウォーズでは、将棋ウォーズ用にカスタマイズされたponanzaの思考エンジンが使われている。
- 棋神召喚機能にponanzaの思考エンジンが使われている。
- 評価値の解析にponanzaの思考エンジンが使われている。
- 棋神解析機能にponanzaの思考エンジンが使われている。
将棋ウォーズの通算対局数は、まもなく3億局を超える見込みです。
これは、昨今の将棋熱の高まりによりユーザー数が増えていることに加え、評価値や指し手のアドバイスなど至る所にponanzaという信頼性の高い思考エンジンが使われているのも要因の一つだと思います。
実際に指す以外にも、他プレーヤーの対局を観戦しながら評価値の動きを見るなど、ponanzaを軸に将棋ウォーズを活用してみるのも面白いと思います。